2013年3月18日月曜日

米国と欧州の大学院の違い

こんにちは。Class of 2013Y.Tです。ブログの投稿もこれで最後、と思いきやもう一回投稿が卒業後にあるみたいなので、もう一回このブログに投稿させていただきます笑。2年生は最後は「My life at Kelley」「MBAをどう現場で活かしているか」に関する投稿が多くなるのではと思っています。

さて、お約束通り、僕は最後のセメスターはフランスのHECに交換留学をしていたということもあり、今回は米国と欧州の大学院の違いについて書きたいと思います。一点、付記したいのは、僕は出願したときも1校を除いては全部米国のMBAだったということです。できるだけニュートラルに書こうとは思っていますがどうしても若干米国側にバイアスがかかってしまうかもしれませんのでその点は差し引いて読んでいただければと思います。僕らの代では欧州MBAから米国MBAに交換留学している人も何名かいますので(逆も然り)そういう方をMBA fairとかでつかまえて話を聞くのもおもしろいかもしれませんね。

まず簡単に米国と欧州の大学院の良さについて箇条書きにしますと。

米国の利点
1.    学問をする上での環境が良く整っている。
2.    英語力は米国の方が向上する環境がある。
3.    アメリカ人のプレゼンのうまさは日本人には欠けている点で学べるところは多い。

欧州の利点
4.    Diversifiedされた環境で勉強できる。
5.    周りの学生がInternational studentsなれしている。
6.    TOEFLである程度対応できる。
7.    負荷が軽め。

両方行って感じていることを書いているのでそれぞれのデメリットは反対側にかいてあることの逆と捉えていただければと思います笑。では一つずつ説明していきます。

1.    学問をする上での環境が良く整っている。
欧州にきて一番感じたのは、米国はやはり学問をする上での環境が良く整っているなということです。例えば、我々のようなInternational students向けの事務手続き一つとっても、米国の方が効率が良い気がします。後はシラバス一つとっても米国の方がわかりやすいですし、プリンターなどのインフラの設備も米国の方が整っているように思います。米国は世界的にみてもやはり学問という点では進んでいる国なのでこういうところで、米国の利点がでていると感じました。

2.    英語力は米国の方が向上する環境がある。
米国MBA70%がアメリカ人です。英語力という点では米国にいる方が確実に向上するでしょう。ただ、米国で漫然と勉強していたも、到達するレベルは「教授がいっていることは大体わかる」「授業での学生の発言も大体わかる」「自分の意見を大体いえる」というところだと思います。これ以上のレベルになるには(教授のいってることがほぼ全てわかる、アメリカ人同士の会話に入っていけるなど)、自身で空き時間に英語のドラマや英語を何度もみてシャドウイングしたり、アメリカ人のTutorをつけてWritingSpeakingを定期的にしたりという、自身での努力が必要になってきます。話はかわりますが、米国トップスクールにいっている知り合いも「英語でやると自分のパフォーマンスの2割くらいになるわ」といってました笑。一方欧州では欧州人の教授も多く英語がなまっていたりすることもあるので、本当の英語を吸収する場面は減ってしまうかもしれません。

3.    アメリカ人のプレゼンのうまさは日本人には欠けている点で学べるところは多い。
欧州にきて思うのは、やはりアメリカ人のプレゼンはうまいなということです。中には中身のないプレゼンもありますが、それでもあれだけ堂々と受け答えするのはたいしたものだと思います笑。日本人はアメリカ人のプレゼンから学ぶところは多いと思います。もちろん欧州の大学院にもアメリカ人はいるのですが20%いるか70%いるかでは得られるものは結構違ってくると思います。

次に欧州の利点です。

4.    Diversifiedされた環境で勉強できる。
これは皆さん、ご存知の通り欧州で学ぶ一番の利点です。僕自身、交換留学を決めたのもこれが一番大きな理由です。こちらの学校にはKelleyにいない国籍の学生がたくさんいますし、フランス人がdominateしているわけでもありません。色々な国籍の人と議論をして、様々な価値観を吸収したいなら欧州の方がいいかもしれません。

5.    周りの学生がInternational studentsなれしている。
アメリカは大きな国ですがある意味日本に近くて隣接する国が少ないです。ですので特に学校が始まったときに感じるのは、アメリカ人はInternational studentsなれしていないということです。もっとも彼らの大半は最初のセメスターがおわると気づき始め、1年たつとだいぶかわるのですが。そしてこれがアメリカMBA officeの狙いの一つですね。一方で欧州はやはり隣接している国が多いので、総じてInternational studentsなれしている気がしました。日本人も欧州大学院ならすんなりと入っていけるのではないでしょうか。

6.    TOEFLである程度対応できる。
これは2とも関連するのですが、TOEFLでしっかりと勉強すれば欧州ではある程度対応可能だと思います。TOEFL90/100/105/109に壁があるといわれていますが105とれば欧州ではそんなに苦労することなく授業や議論に入っていける気がします。逆にいうと米国では105とろうが108とろうがドメである以上最初はやはりきついです。

7.    負荷が軽め
これもこちらにきて感じています。総じて欧州の方が負荷は軽めではないでしょうか。ただこれは7だけではなくすべてでいえるのですが、僕は米国ではKelley, 欧州ではHECしか知りません。なので、他の学校からすればまた違うかもしれません。少なくともスペインのある学校はめちゃくちゃ負荷が重いとも聞きますので、この投稿自体、一参考程度に読んでいただければと思います。


最後に、気づいたこととしてはやはり欧州では欧州のビジネスのケースを扱う機会が多く、米国では米国のビジネスのケースを扱うことが多いです。上海のMBAから交換留学でKelleyにきていた人も上海のMBAでは中国のビジネスのケースを扱うことが多いといっていたので、やはりその大学院のある国のビジネスを学ぶということが多くなるのではないでしょうか。

もう受験生の皆さんはそろそろ進学先も決まった頃でしょうか。期待に大きく胸をふくらませていることと思います。特にドメの方は、今のうちにできるだけ英語のドラマや映画にふれておくことをお勧めします。当たり前ですがこちらではTOEFL Listeningのような会話は存在しません笑。そして会計をかじったことをない方は簿記3級くらいはやっておくことをお勧めします。そして数学が苦手な方は統計学を少しでもやっておくことをお勧めします。

これからまさに受験がはじまる方は、TOEFL/GMATの息抜きにこういった他校のも含め、在校生ブログを読まれてモチベーションをあげていただければ幸いです。そして手遅れになる前にMBAが本当に必要なのか良く自問自答されることをお勧めします。

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